高配当株ランキング|利回りだけで選ばない3つの確認ポイント
プライム市場から配当利回り3%以上・自己資本比率30%以上・営業利益率3%以上で抽出した高配当銘柄を、財務の観点から整理します。
こんにちは、穏谷みどりです。今日は「高配当株ランキング」をお届けします。
高配当株の記事を読むとき、利回りの数字だけに目がいってしまいがちですよね。でも私は、利回りが高い=良い銘柄とは限らないと考えています。配当を続けられるかどうかは、会社の財務状態次第ですから。
今回は、JpStockAnalyzer のデータをもとに、次の3つの条件で銘柄を抽出しました。
なぜこの条件で抽出したか
条件① 配当利回り 3%以上
インカム投資の入り口として、市場平均を上回る利回り水準を設定しました。ただし、利回りが異常に高い銘柄は「株価下落で利回りが膨らんだ」ケースもあるため、これだけでは判断しません。
条件② 自己資本比率 30%以上
配当は利益の余剰金から支払われます。自己資本比率が低いと、景気後退時に減配リスクが高まります。財務の土台を確認するための条件です。
条件③ 営業利益率 3%以上
本業でしっかり稼げているかを見るための条件です。営業利益が薄い会社は、配当原資の安定性に疑問が残ります。
対象市場はプライム市場、データ基準日は2026年7月10日です。
抽出結果(上位8銘柄)
| 銘柄コード | 銘柄名 | 配当利回り | 自己資本比率 | 営業利益率 | ROE | PER |
|---|---|---|---|---|---|---|
| (3076) | あい ホールディングス | 5.24% | 77.7% | 13.4% | 19.4% | 6.57 |
| (2767) | 円谷フィールズホールディングス | 4.88% | 59.2% | 10.0% | 21.3% | 6.86 |
| (3932) | アカツキ | 4.12% | 72.8% | 28.8% | 12.5% | 7.44 |
| (2317) | システナ | 4.27% | 64.9% | 16.3% | 28.6% | 4.65 |
| (1879) | 新日本建設 | 3.72% | 72.6% | 14.7% | 11.3% | 8.04 |
| (1926) | ライト工業 | 5.24% | 71.5% | 12.4% | 13.9% | 14.03 |
| (2153) | E・Jホールディングス | 4.10% | 65.5% | 10.5% | 9.4% | 8.19 |
| (1814) | 大末建設 | 5.28% | 42.3% | 6.2% | 15.1% | 9.64 |
※ JpStockAnalyzer スクリーニング結果(プライム市場、2026-07-10時点)。総合スコア順に上位8銘柄を掲載。
銘柄ごとの注目ポイント
あい ホールディングス(3076)
利回り5%超ながら、自己資本比率は77%台と非常に高い水準です。ROEも19%超で、財務面での配当余力は厚そうです。一方、直近3ヶ月の株価はやや軟調(-4.5%)なので、タイミングにはご注意ください。
円谷フィールズホールディングス(2767)
ROE 21%超と収益性が高く、PERも7倍弱と割安感があります。配当利回り4.9%はインカム投資家にとって魅力的な水準です。
アカツキ(3932)
営業利益率が28%超と突出しており、PBRも1倍を下回っています。成長性と高配当を両立しているタイプの銘柄ですが、IT関連として業績の変動リスクも意識しておきたいところです。
システナ(2317)
PER 4.7倍と割安感が強く、ROE 28%超の高収益企業です。PBRが3.8倍と高めなので、成長期待が織り込まれている側面もあります。
新日本建設・ライト工業(1879 / 1926)
建設業に属する銘柄で、いずれも自己資本比率70%超と財務は堅実です。建設セクターは景気や公共事業の動向に左右されやすいので、業界全体の環境も合わせて確認したいですね。
大末建設(1814)— 注意が必要な例
利回りは5.28%と上位ですが、自己資本比率は42.3%と、今回のリストの中では相対的に低めです。利回りが高くても財務基盤が弱い銘柄は、減配リスクを念頭に置く必要があります。まさに「利回りだけで選ばない」理由がわかる一例です。
利回り以外に確認したい3つの指標
高配当株を検討するとき、私がいつも追加で見るのは次の3点です。
- 配当性向 — 70%を超えると、減配や無配のリスクが高まります
- 営業キャッシュフロー — 利益とキャッシュの両方で配当原資を確認します
- 減配・無配の履歴 — 過去に減配したことがあるかは、長期保有の判断材料になります
※ 今回のスクリーニングでは配当性向・営業CFは条件に含めていません。個別銘柄を深掘りするときに確認してください。
セクター偏りについて
今回の抽出結果を見ると、建設業の銘柄が複数含まれています。高配当かつ財務が安定している企業が建設セクターに多い、というデータ上の傾向が表れているのかもしれません。ポートフォリオ全体の分散を考えるなら、業種の偏りにも目を向けてください。
まとめ
今回のスクリーニングで見えてきたのは、「利回りが高く、かつ財務面でも一定の基準を満たす銘柄」がプライム市場にも存在する、ということです。
中長期のインカム投資では、配当の継続性と財務の健全性を確認したい銘柄群です。 短期の値動きを狙う場合は、利回りよりも出来高やテクニカル面の確認が先になるかもしれません。
「株価の上下より、毎年の配当と財務の健全さを。」— これが私のスタンスです。次回も、データに基づいた銘柄の整理をお届けしますね。